「脳はネガティブにはベルクロ(くっつきやすい)、
ポジティブにはテフロン(すぐ滑り落ちる)。
だから、意識して良い体験を言葉にして留める必要がある。」
── リック・ハンソン(神経心理学者)
ネガティブが残りやすい脳の仕組み
わたしたちの脳には「ネガティビティ・バイアス」と呼ばれる働きがあります。
進化の過程で、危険や失敗を覚えておくことが生存に有利だったため、脳はネガティブな体験を強く記憶するようにできているのです。
一方で、ポジティブな出来事は放っておくとすぐに消えてしまいます。
だからこそ 「小さなできた」を意識して言葉にすること が大切になります。
言葉にすることで脳が変わる科学的根拠
① 感情のラベリング効果
心理学研究によると、感情を言葉にする「アフェクト・ラベリング」は
扁桃体の活動を鎮め、前頭前皮質が活性化することがわかっています。
「できた!」「嬉しい!」と口にするだけで、感情が整理され、脳が落ち着くのです。
② 小さな成功が報酬学習になる
神経科学では「報酬予測誤差」という仕組みがあります。
予想以上にうまくいったとき、脳内のドーパミンが放出され、「またやりたい」という学習信号になります。
これ、重要!!
小さなできたを見つけて言葉にすると、行動が強化されて次につながります。
③ ポジティブ心理学の実証
セリグマン博士らの研究では
「1日3つのよかったことを書く」だけで、幸福感が高まり、抑うつが軽減することが示されています。
言葉にして残す習慣が、心の健康を守ることになるのです。
よしよしと褒めることの意味
ここで「よしよし」と自分を抱きしめて褒めることを加えると、さらに効果が深まります。
- 言葉でポジティブを脳に刻む
- 触覚や安心感でオキシトシンが分泌される
- 自己受容の感覚が高まり「わたしは大丈夫」という新しい当たり前が育つ
「小さなできたを言葉にして、よしよし褒めること」は、
脳科学と心理学に裏づけられたセルフケアなのです。
自分を抱きしめることが、恥ずかしく感じるかもしれませんが
効果をとても感じています。
今日の問いかけ
「今日、小さなできたことは、なんですか?」
その一歩が、脳を変え、心を育て、未来を優しく変えていきます。
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