〜お箸が教えてくれる、見えない“結界”〜
子どもの頃、お箸は「お箸箱」にきちんと収められていました。
食卓にずらりと並ぶお箸箱は、どこか整然としていて、
ちょっと儀式っぽく感じていました。
今は、お箸箱を使っていません。
きっと使わないご家庭も増えてきたように思います。
立てて保管したり、シンプルなカゴにまとめたり。
時代とともに、衛生や便利さを考えた工夫が増えたのかも・・・
ある日読んでいた本の言葉が、心に残りました。
「お箸は、“命を差し出す側”と“いただく側”の結界」
その一言で、当たり前に使っていた“お箸”が、
食べるための道具だけではないことを、改めて気づいたのです。
お箸は、いただく命とわたしたちのあいだにある橋をわたる時の
祈りにも似た感じがします。
世界の多くの国では縦向きに置かれるカトラリーですが、
日本では、横に置くのが一般的。
この横向きの“間”にこそ、
命をいただく側の「感謝」のあらわれなのですね。
何気なく使っているお箸。
その背景には、日本の心や文化、そして命への敬意が
息づいていて、嬉しい気持ちになりました。
今日のごはん、いつもよりちょっと心を込めて──
「いただきます」と手を合わせてみようと思います。
今日の小さな問いかけ
Q:お箸を使う瞬間、どんな気持ちを伝えたいですか?
よかったら、あなたの声も聞かせてくださいね。
大切に読ませていただきます
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