考えても仕方ない。
そう分かっているのに、同じことを考えている。
夜、布団に入ってから、頭のほうが動き出す。
──そんなこと、ありませんか?
これを、モンキーマインドといいます。
枝から枝へ、あっちへこっちへ飛び回るお猿さんのように、
考えごとが落ち着かない状態のことです。
先日のオンラインサロン(Harmonia)で、この話をしました。
何もしていない時間でも、脳はずっと動いています。
使われているエネルギーは、なんと60〜80%。
ぼーっとしているつもりでも、脳はアイドリングしたままなんです。
そこにさらに、考えごとが乗ります。
体を休めても、疲れが抜けない。
その理由が、ここにありました。
そして、そのぐるぐるの中身は、たいてい過去か未来のことでした。
この話は、一冊の本に出てきます。
『世界のエリートがやっている 最高の休息法』(久賀谷亮・ダイヤモンド社)
脳が休まらない仕組みと、その休ませ方が書かれた本です。
このあとお話しする電車のワークも、この本で紹介されているものです。
まず、最近しょっちゅう考えていることを書き出しました。
書けたら、3つに分けます。
過去のことか、未来のことか、それとも今のことか。
参加された方が、こんな発見を教えてくれました。
「今のことのつもりだったのに、たどっていくと、過去につながっていました」
今の状況を嫌だと感じている。
その「嫌だ」は、過去に同じような思いをしたときの記憶から来ていた。
もう終わったはずのことが、まだ今に効いている。
そういうことが、けっこうあります。
ここから、イメージのワークをしました。
あなたは今、駅のホームに立っています。
電車がやってきて、目の前に止まりました。
窓から中をのぞくと、お猿さんが乗っています。
一匹ではありません。
キャッキャッ、キャッキャッと、それはにぎやかです。
そのお猿さんが、さっき書き出した考えごとです。
しばらくすると、電車は出ていきます。
小さくなって、見えなくなるまで、見送ります。
わたしは、ホームに立ったまま。
お猿さんと一緒に、どこかへ行ってしまう。
無意識でいると、たいていそうなっています。
頭の中のお猿さんが、なかなか電車に移ってくれないときは、
ドアを開けて、乗せてあげてください。
そして、「ありがとう」と手を振ります。
いきなり見送ろうとしても、うまくいきません。
先にすることが、ふたつあります。
「あんなふうに言われた」
「挨拶したのに、無視された」
もやもやを、そのままの言葉にします。
ぼんやりしたままだと、脳はそれを「危険」と受け取ってしまうそうです。
はっきりしないものは、すべて不確かなもの。
不確かなものは、危険。
脳はそういう仕組みになっています。
だから、放っておくほど大きくなります。
言葉にすると、脳は「あ、分かってくれたんだ」と理解します。
言葉にしたら、その気持ちに名前をつけます。
寂しかった。
悔しかった。
悲しかった。
そして、そこに「よしよし」をします。
評価はしません。
「またこんなこと考えて」も、
「こんなことで落ち込むなんて」も、言いません。
「もう大丈夫だからね」
と、送り出してあげてください。
順番が逆だと、お猿さんはまた戻ってきます。
見てもらえていないものは、何度でも来るからです。
たとえは、ひとつではありません。
映画館のスクリーンを思い浮かべてみてください。
戦争の映画も映ります。
恋愛の映画も映ります。
とても迫力のある場面が続いて、そして終わります。
明かりがついたら、そこにあるのは、ただの白い幕です。
スクリーンは、何も変わっていません。
参加された方が、こう話してくれました。
「さっきまですごい迫力のものが映っていたのに、
終わったら、ただの黒い幕じゃないですか。
その黒い幕は、何も変わらない。
黒い幕のほうを、大事にしたいなと思いました」
この日、おもしろいことが起きました。
スクリーンがしっくりくる、という方がいました。
電車のほうがしっくりくる、という方もいました。
どちらが正しい、ということはありません。
自分と、自分の考えごとを切り離す。
やろうとしていることは同じでも、入口はその人ごとに違います。
ほかにも、いろいろな方法があります。
川のほとりに立って、流れてきた葉っぱに乗せて見送る。
風船にふくらませて、手を離す。
紙に書いて、流してしまう。
ドイツでは、書いた紙を燃やす習慣があるそうです。
ぜんぶ知っている必要はありません。
自分に合うものを、ひとつ持っていれば大丈夫です。
こういうことは、新しい話ではないんです。
モンキーマインドという言葉じたい、もとは仏教から来ています。
心猿(しんえん)。
馬が走り出し、猿が騒ぎ立てる。
そのくらい、心は抑えがたいものだという意味です。
昔の人も、同じところで困っていたんですね。
そして、その扱い方も、ちゃんと残してくれていました。
座禅を組む。
書を書く。
写経をする。
仏壇に手を合わせる。
どれも、意識を「今」に戻しています。
心理療法にも、森田療法や内観療法という日本で生まれたものがあります。
マインドフルネスという言葉が来るずっと前から、
わたしたちはこれをやってきました。
この日の締めくくりに、こんなワークをしました。
言われてうれしい言葉を、書き出します。
事実でなくてかまいません。
言われたら、うんとうれしくなる言葉です。
かわいいね。
笑顔が素敵だね。
会えてうれしい。
書けたら、ひとりずつ名前を呼んで、伝え合いました。
受け取るほうは、こう返します。
「ありがとう」
「よく言われるの」
「でしょ」
照れながら、笑いながらの時間になりました。
そして、いちばん大事なのは、ここからです。
それを知らないうちに、人に求めてしまいます。
もっと気を利かせよう。
もっとちゃんとやろう。
そうやって動いて、お礼や褒め言葉を待ってしまう。
でも相手は、こちらが思ったタイミングでは言ってくれません。
だから「こんなにやっているのに」になってしまう。
自分で自分に言えるようになると、その探しものが減っていきます。
参加された方が、感想でこう話してくれました。
「自分をほめてあげていなかったから、相手に求めていたんだなと気づきました。
会社でも、認められないと思っていたことがあって。
それって、頑張っている自分を自分で認めていなかったんだなって」
もう一方は、続けてきた時間のことを話してくれました。
「毎回、忘れてしまうんです。
モンキーマインドって前に聞いたけれど、何だったかな、というくらい。
でも、何かが残っているんですよね。
それが、生きる支えになっていたりする」
忘れてもいい。
それでも残るものが、その人の中に積もっていく。
そういう時間なのだと思います。
あなたの言葉を読ませていただけたら、とても嬉しいです。
最後まで読んでくださって
ありがとうございました。
そう分かっているのに、同じことを考えている。
夜、布団に入ってから、頭のほうが動き出す。
──そんなこと、ありませんか?
これを、モンキーマインドといいます。
枝から枝へ、あっちへこっちへ飛び回るお猿さんのように、
考えごとが落ち着かない状態のことです。
先日のオンラインサロン(Harmonia)で、この話をしました。
脳は、休んでいませんでした
何もしていない時間でも、脳はずっと動いています。
使われているエネルギーは、なんと60〜80%。
ぼーっとしているつもりでも、脳はアイドリングしたままなんです。
そこにさらに、考えごとが乗ります。
体を休めても、疲れが抜けない。
その理由が、ここにありました。
そして、そのぐるぐるの中身は、たいてい過去か未来のことでした。
この話は、一冊の本に出てきます。
『世界のエリートがやっている 最高の休息法』(久賀谷亮・ダイヤモンド社)
脳が休まらない仕組みと、その休ませ方が書かれた本です。
このあとお話しする電車のワークも、この本で紹介されているものです。
書き出して、3つに分けました
まず、最近しょっちゅう考えていることを書き出しました。
書けたら、3つに分けます。
過去のことか、未来のことか、それとも今のことか。
参加された方が、こんな発見を教えてくれました。
「今のことのつもりだったのに、たどっていくと、過去につながっていました」
今の状況を嫌だと感じている。
その「嫌だ」は、過去に同じような思いをしたときの記憶から来ていた。
もう終わったはずのことが、まだ今に効いている。
そういうことが、けっこうあります。
駅のホームに、立ってみます
ここから、イメージのワークをしました。
あなたは今、駅のホームに立っています。
電車がやってきて、目の前に止まりました。
窓から中をのぞくと、お猿さんが乗っています。
一匹ではありません。
キャッキャッ、キャッキャッと、それはにぎやかです。
そのお猿さんが、さっき書き出した考えごとです。
しばらくすると、電車は出ていきます。
小さくなって、見えなくなるまで、見送ります。
わたしは、ホームに立ったまま。
わざわざ、乗り込まなくていいんです。
でも、わたしたちはつい乗ってしまいます。お猿さんと一緒に、どこかへ行ってしまう。
無意識でいると、たいていそうなっています。
頭の中のお猿さんが、なかなか電車に移ってくれないときは、
ドアを開けて、乗せてあげてください。
そして、「ありがとう」と手を振ります。
その前に、ひとつだけ順番があります
いきなり見送ろうとしても、うまくいきません。
先にすることが、ふたつあります。
ひとつめ。言葉にすること
「あんなふうに言われた」
「挨拶したのに、無視された」
もやもやを、そのままの言葉にします。
ぼんやりしたままだと、脳はそれを「危険」と受け取ってしまうそうです。
はっきりしないものは、すべて不確かなもの。
不確かなものは、危険。
脳はそういう仕組みになっています。
だから、放っておくほど大きくなります。
言葉にすると、脳は「あ、分かってくれたんだ」と理解します。
ふたつめ。よしよしすること
言葉にしたら、その気持ちに名前をつけます。
寂しかった。
悔しかった。
悲しかった。
そして、そこに「よしよし」をします。
評価はしません。
「またこんなこと考えて」も、
「こんなことで落ち込むなんて」も、言いません。
とことん、自分の味方でいます。
そこまでしてから、「もう大丈夫だからね」
と、送り出してあげてください。
順番が逆だと、お猿さんはまた戻ってきます。
見てもらえていないものは、何度でも来るからです。
もうひとつ、映画のスクリーンのお話
たとえは、ひとつではありません。
映画館のスクリーンを思い浮かべてみてください。
戦争の映画も映ります。
恋愛の映画も映ります。
とても迫力のある場面が続いて、そして終わります。
明かりがついたら、そこにあるのは、ただの白い幕です。
スクリーンは、何も変わっていません。
参加された方が、こう話してくれました。
「さっきまですごい迫力のものが映っていたのに、
終わったら、ただの黒い幕じゃないですか。
その黒い幕は、何も変わらない。
黒い幕のほうを、大事にしたいなと思いました」
どちらがピンとくるかは、人によって違いました
この日、おもしろいことが起きました。
スクリーンがしっくりくる、という方がいました。
電車のほうがしっくりくる、という方もいました。
どちらが正しい、ということはありません。
自分と、自分の考えごとを切り離す。
やろうとしていることは同じでも、入口はその人ごとに違います。
ほかにも、いろいろな方法があります。
川のほとりに立って、流れてきた葉っぱに乗せて見送る。
風船にふくらませて、手を離す。
紙に書いて、流してしまう。
ドイツでは、書いた紙を燃やす習慣があるそうです。
ぜんぶ知っている必要はありません。
自分に合うものを、ひとつ持っていれば大丈夫です。
日本には、昔からありました
こういうことは、新しい話ではないんです。
モンキーマインドという言葉じたい、もとは仏教から来ています。
心猿(しんえん)。
馬が走り出し、猿が騒ぎ立てる。
そのくらい、心は抑えがたいものだという意味です。
昔の人も、同じところで困っていたんですね。
そして、その扱い方も、ちゃんと残してくれていました。
座禅を組む。
書を書く。
写経をする。
仏壇に手を合わせる。
どれも、意識を「今」に戻しています。
心理療法にも、森田療法や内観療法という日本で生まれたものがあります。
マインドフルネスという言葉が来るずっと前から、
わたしたちはこれをやってきました。
最後に、言われてうれしい言葉を
この日の締めくくりに、こんなワークをしました。
言われてうれしい言葉を、書き出します。
事実でなくてかまいません。
言われたら、うんとうれしくなる言葉です。
かわいいね。
笑顔が素敵だね。
会えてうれしい。
書けたら、ひとりずつ名前を呼んで、伝え合いました。
受け取るほうは、こう返します。
「ありがとう」
「よく言われるの」
「でしょ」
照れながら、笑いながらの時間になりました。
そして、いちばん大事なのは、ここからです。
その言葉を、これからは自分にも言ってあげてください。
自分で自分を認められていないと、それを知らないうちに、人に求めてしまいます。
もっと気を利かせよう。
もっとちゃんとやろう。
そうやって動いて、お礼や褒め言葉を待ってしまう。
でも相手は、こちらが思ったタイミングでは言ってくれません。
だから「こんなにやっているのに」になってしまう。
自分で自分に言えるようになると、その探しものが減っていきます。
この日、聞かせてもらった言葉
参加された方が、感想でこう話してくれました。
「自分をほめてあげていなかったから、相手に求めていたんだなと気づきました。
会社でも、認められないと思っていたことがあって。
それって、頑張っている自分を自分で認めていなかったんだなって」
もう一方は、続けてきた時間のことを話してくれました。
「毎回、忘れてしまうんです。
モンキーマインドって前に聞いたけれど、何だったかな、というくらい。
でも、何かが残っているんですよね。
それが、生きる支えになっていたりする」
忘れてもいい。
それでも残るものが、その人の中に積もっていく。
そういう時間なのだと思います。
今日のしつもん
いま、あなたの目の前に止まった電車には、なんて言っているお猿さんが乗っていますか?
よかったら、下欄から教えてください。あなたの言葉を読ませていただけたら、とても嬉しいです。
最後まで読んでくださって
ありがとうございました。
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Harmoniaのご案内です。
Harmoniaのご案内です。
どんな感情も、否定しなくていい
月に2回、オンラインで集まっています。
がんばって学ぶ場ではありません。
弱さを見せても大丈夫な仲間と、
そのままの自分で在る時間です。
はじめての方の無料体験もあります。
がんばって学ぶ場ではありません。
弱さを見せても大丈夫な仲間と、
そのままの自分で在る時間です。
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