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緊張のコントロール方法。しくみを知れば、自分を責めなくていい

緊張とつきあう方法、全3回のシリーズです。今日は1回目。


人前で意見を言うとき、心臓がドキドキして、声が震えてしまう。
みんなに注目されると、それだけで頭が真っ白になる。


そんな経験、ありませんか?


わたしは、人に意見を合わせるのが得意でした。


その場、そのグループごとに「正解」がある。
そう思って、空気を読んで、その場に合う答えを出す。


なぜなら、受け入れてもらいたかったから。
その場と違う空気を持ちたくない。
みんなから避けられる存在になりたくない。


今思えば、それは、自分を守るためにやっていたことでした。


心理学を学んでいた頃も、そうでした。
意見を求められるたびに、わたしの中で
「正解を言わなければいけない」
「間違ってはいけない」
そんな声が大きくなっていました。


初めての場で、自分の意見を言うとき。
「みんなに受け入れてもらえなかったらどうしよう」
そう思うだけで、ちゃんと緊張していました。


でも、緊張には、ちゃんと理由があるんです。


緊張は、あなたを守るための反応




緊張しているとき、脳の中では「扁桃体(へんとうたい)」
という部分が働いています。
これは、危険を察知する、いわば脳のアラームセンター。


大昔、わたしたちの祖先が
大自然の中で生きていた頃、
危険をすばやく察知して動くことは、
命を守るために欠かせない力でした。


危険に気づいたとき、体はまず、こう考えます。
「戦うか、逃げるか、それとも動かずじっとするか」


どれを選ぶことになっても、すぐに動けるように。
心拍が上がり、筋肉に血液が集まっていきます。


そのぶん、今すぐには必要のない場所——たとえば胃や手の先——への血流は、後回しになる。
手が冷たくなったり、お腹の調子が変わったりするのは、そのせいなんです。


扁桃体がこの指令を出すのは、危険に気づいてから0.1秒もかかりません。
頭で考えるより先に、体がもう動き出しているんですね。


心拍が上がる、呼吸が速くなる、体がこわばる。
これは全部、そのときのための反応が、今もそのまま残っているだけなんです。
つまり緊張は、
あなたの意志が弱いから起きているのではなく、
体に組み込まれた、
命を守るための自然なしくみなんですね。
意志の弱さでも、性格のせいでも、ありません。
ただ、緊張という反応が、自分の中で大きくなってしまっていただけなんです。


「緊張」と「プレッシャー」は、別のもの




以前、あるメンタルトレーニングの学びの中で、こんな話を聞いたことがあります。
緊張は、体の反応。
プレッシャーは、「こうしなきゃいけない」という、頭の中の思考。
この二つは、別のものなんです。
そして、プレッシャーを感じれば感じるほど、
緊張という体の反応は大きくなっていく。


さっきの、わたし自身の話も、きっとそうでした。
「受け入れてもらえなかったらどうしよう」
そう思えば思うほど、緊張が大きくなっていたんだと思います。


だから、緊張をゆるめるには、
体だけでなく、この「〜しなきゃ」という思考の方にも、
そっと目を向けてあげる必要があるんです。


プロの選手でも、緊張します




スキージャンプのレジェンド、葛西紀明選手は、こんな言葉を残しています。


「ジャンプの前は常に緊張します。
同時にワクワクもしています」


平常心で本番に臨むことは、不可能。
そう語っています。


オリンピックに8回出場。
1992年から、8大会連続です。


それでも、毎回、緊張する。


本番がどうなるかは、やってみないとわからない。
だからこそ、あらかじめ備えておく。
それが、メンタルトレーニングという考え方です。
緊張は、なくすものではありません。
一緒に付き合っていくもの。

今日からできる、緊張のコントロール方法




葛西選手は、緊張したときのために、
独自の呼吸法を持っているそうです。


スタート台で、脈がドキドキしているのを感じたら、
呼吸を整えて、脈を落としてから飛ぶ。


それだけで、うまくいくことが多いそうです。


呼吸を整える。
肩の力を抜く。


自分がいちばんほっとできる方法を、
ひとつだけ、持っておくこと。
それが、いちばんかんたんな
緊張のコントロール方法です。


緊張したら、それをやる。
ただ、それだけでいいんです。


緊張をゆるめるやり方は、ほかにもあります。
過去でも、未来でもなく、「今、目の前のこと」だけに、意識を戻すこと。
周りの期待を、全部受け取らなくていいこと。


このあたりは、また次回、詳しくお届けしますね。


このシリーズの他の記事はこちら
2本目 → 緊張を手放す方法。ふたつの問いかけで、力が変わる
3本目 → 緊張をほぐす方法。かかとをストンと落とすだけ


今日のしつもん




緊張を和らげるために、どこでも、すぐにできることはなんですか?


あなたの答えを、下のコメント欄で教えてもらえたら、とても嬉しいです。


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